ホーム > リレー★エッセイ

リレーエッセイ Vol.27 小室淑恵さん

弊社の社名でもあり、また最近巷でもよく耳にするようになった「ワークライフバランス」。
“仕事と生活の調和”を意味するこの言葉が叫ばれるようになった背景には、「仕事とは私生活でインプットしたアイディアをアウトプットする場であり、良い仕事を行うには生活との調和が不可欠」という認識を社会全体が持ち始めたということがあるのではないかと思います。

少し前まで、日本に存在する仕事のほとんどが時間さえかければたくさんでき上がる仕事でした。しかし、そういった仕事はどんどん海外に流出し、これから先の日本に残るのは、高い付加価値をつける仕事のみとなりました。
付加価値を付けるための仕事で勝負する人に必要なのが、実は「アイディア・人脈・スキル」であり、それを獲得できる場は仕事のなかではなく、仕事外の時間です。
つまり、現代は「仕事しかしていない人は、仕事ができない人」になっていく時代なのです。

かく言う私も仕事がすらすらとはかどるときは、生活が充実しているときです。
たくさんの人と出会い、楽しい時間をすごし、仕事に必要な知識を勉強することもできているときは「10時~18時」という業務時間内でしっかり仕事が終わります。
ですから、私にとって仕事とは「生活の充実度をはかるもの」ですね!

仕事にまつわる10問アンケート

  1. 今の仕事が好きですか?

    天職だと思っています。

  2. 一生困らないほどのお金が手に入ったら、仕事以外にやりたいことは?

    仕事以外にやりたいことも山ほどありますが、現在の仕事はお金に困らなくてもずっと続けていたいですね。

  3. 仕事で、"鳥肌が立つほど感動した"ことがありますか?
    それはどんなときですか?

    講演が終わった後、質問に来た女子学生が「ずっと女性だから無理だと周囲から言われて諦めていたけれど、自分も仕事と子育ての両立ができるとやっと思えました。 今日はじめて子供がほしい、結婚もしたいと思えました」と泣きながら言ってくれた時には、10年前の自分を思い出して一緒に泣いてしまいました。

  4. 仕事より大切なものは?

    家族と社員です。

  5. 子供の頃になりたかった職業は?

    飼育委員長だったので(笑)「うさぎのお医者さん!」と言っていたような記憶があります・・・。

  6. あなたの子供に、仕事のためにどのようなことを身につけさせたいですか?
    (※子供をお持ちでない方は、いると仮定してお答え願います)

    既存の枠を飛び出して、多様な価値観を受容できる人間になってもらいたいと願っていますので、そのために必要な語学などでしょうか? 
    私の場合は、飛び出してから身につけましたが(笑)。

  7. あなたの仕事にとってコンピュータとは?

    育児をしていると、場所と時間の制約を受けることが多いのですが、それを超えさせてくれる素晴らしいツールだと思っています。
    ハンデのある人間にとって、ITはとても暖かいツールだと思います。

  8. 仕事で成功するために、もっとも大切なことは?

    自分の夢を周囲に語ること。本音でどんどん情報発信している人の周りには、情報も人も集まってくると信じています。

  9. いま、1時間だけ自由な時間があったら、何をしたいですか?

    オープンカフェで、たまには夫と二人きりで、ゆっくり語り合いたいですね。
    結局は息子の話ばっかりになりそうですが・・・。

  10. 最近読んだ本で、仕事に役立ったのは?

    『ワークライフバランス社会へ―個人が主役の働き方』
    [大沢真知子著/岩波書店]

株式会社ワーク・ライフバランス
代表取締役社長 小室淑恵(こむろ・よしえ)

【Profile】

1975年生まれ。
日本女子大学卒業後、資生堂入社。
社内のビジネスモデルコンテストで優勝。インターネットを利用した育児休業者の職場復帰支援サービス新規事業を立ち上げる。「日経WOMAN・オブ・ザ・イヤー2004」受賞。
2005年、資生堂退社。同年7月に株式会社ワーク・ライフバランスを設立。育児休業者などを対象とした職場復帰支援サービス「armo(アルモ)」で、「日本ブロードバンドビジネス大賞」受賞。
内閣府男女共同参画会議委員。

【著書】
このページの先頭へ戻る