「働くこと」を自分なりに定義づけるとすると、それは「人が自立を成し遂げること」となります。
自らの意思で行動範囲を広げ、社会的交流を広げ、そして職業を選択するに至る。これが自立です。
人は“必要”に迫られるように自立します。同時にそれは、誰の意思からも独立し、自らの選択で、自らの生活(資源)の生産へと入っていくことでもあります。
ここに、ひとりの人間にとっての「必然」と「自由」が交錯する場所が生じるのです。
この場所を通過しようとするとき、人は緊張と期待、そして恐れの綯(な)い交ぜられた意識に強く支配されます。遠い過去、このような場所を通り過ぎてしまった私でさえも、時々はこの緊張の通過点を思い返し、それを知らなかった時代を懐かしくも感じます。
とはいえ、働くことを知らなかった自分に戻りたいか? と問われれば、働くことが時に求めてくる煩わしさを思うと同時に、やはり選択の意思を行使する、つまり自立を遂げようとする現在の自分のほうを肯定することになるのです。
「今の仕事」を、「メディア事業」とするなら、大好きです。「経営」とするなら、それほどでもありません。
もちろん! 研究テーマがありますし、読みたい本が山ほど。社会貢献事業のタネもあります。
新しいメディアやサービスの提供を開始した瞬間がそれに当たります。
家庭、交友関係、インターネットめぐって考えるべきこと・アイデア。仕事より重要なことはいくらでも。
職業に従事しない自由人です。(笑)
遊びと学び、です。
神の顕現。
学ぶ姿勢、でしょう。
読書です。
株式会社アスキーにて、ビジネスソフトウェアのマーケティング、Windows および Windows NT 関連入門書および技術専門書籍の企画・編集を経て、ネットワーク系技術専門月刊誌『netPC』『アスキーNT』の編集長を歴任。1998年にロータス株式会社に入社。戦略企画/マーケティング本部長を担当。2000年、株式会社アットマーク・アイティを設立し、代表取締役に着任。2005年3月、ソフトバンク・アイティメディア株式会社とアットマーク・アイティの合併統合により、アイティメディア株式会社が発足。現在、同社の代表取締役会長を務める。