私は、「仕事が忙しくて辛い」と思ったことがありません。それは、「仕事が無くて辛い」経験があるからです。私が大学を卒業して就職したのは、1985年。雇用機会均等法が施行される前年で、大企業が大卒女性を総合職として採用しはじめた頃です。
企業も、女性の能力をどう活用すればいいのか試行錯誤をしていた時期だったのでしょう。会社に出勤はしているものの、決まった仕事がなく、勉強のために本を読んだり、他の人を手伝うしかない日々が続いたことがあります。ほとんどまともな仕事をしていないのに、お給料はバリバリ働いている男性社員と同じ。時間が経つのが遅く、「まだ10時」「やっとお昼」「まだまだ3時」「ようやく5時半」…という状態。毎日、毎日、会社に通うことが辛くて仕方がありませんでした。でも、この経験のおかげで「働けることは幸せである」ことを知りました。
転勤族の夫と結婚するときも、子どもを出産するときも、「仕事を辞めたくない」という思いは、人一倍強かったと思います。でも、仕事を続けたいがために「結婚しない」「子どもを産まない」「家族が離れて暮らす」という選択肢はありませんでした。仕事もしたいし、家族も大切にしたい。だったら、どちらかをあきらめるのではなく、“どうすれば両方ともできるか、知恵を絞れば道が開ける”、と信じていたからです。
そして、そんな私が見つけた道具が「インターネット」であり、その道具を使った働き方が「テレワーク」だったのです。夫の転勤で全国を転々としても、出産・子育てをしつつ、家にいながら仕事ができる。私にとって、まさに「理想の働き方」でした。そして、今、その「理想の働き方」を広めることが、私の「仕事」になりました。これ以上、やりがいのある仕事はありませんよね。
私にとって仕事とは、生きる目標であり、幸せになるための必須要素です。しかし、それだけでは不十分です。家族や友人などと過ごす時間も同様に必要です。
働き始めた25年前から、私のモットーは「よく働け、よく遊べ」でした。ここ数年「ワークライフバランス」という言葉をよく耳にしますが、もしかしたらその頃から、四半世紀先を見ていたのかもしれませんね(笑)。よく働き、よく遊ぶ様子は「由利ママのお気楽日記」 でご覧いただけます。
はい。ライフワークだと思っています。
いっぱいあります。海外へ行って、いろんな人と出会いたいです。でも、仕事(テレワーク)は続けます。また、余るほどたくさんお金が手に入ったら、ソーシャルビジネスに挑戦したいです (あっ、これは仕事になるのか)。
大きな仕事が決まったとき・・・もありますが、やはり、スタッフから「ワイズスタッフに出会い、テレワークで働けたから、この子を産むことができた」と言われたときです。
家族です。
先生です。
「コミュニケーション力」です。
なくてはならない道具です。
工夫することです。
仕事(笑)
特にありません。
1962年 奈良県生まれ。上智大学外国語学部卒業後、シャープ株式会社でパソコンの販売促進などの業務に従事していたが、結婚・出産によりやむなく退職。その後、フリーライターとして独立し、3人の子育てと夫の5度の転勤による引越しを経つつ、SOHO(テレワーカー)として、パソコン関連の書籍や雑誌の執筆を行う。
1998年 インターネット上で会社を運営する「ネットオフィス」を実践するため、夫の転勤先の北海道北見市にワイズスタッフを設立。2004年には、2番めの拠点として奈良オフィスを開設。2005年に株式会社へ組織変更。
2010年現在、海外を含む全国各地のテレワーカースタッフ約140名とともに、50以上のプロジェクトを同時に運営。主な業務内容は、ホームページ制作、メールマガジン編集、マーケティングなど。
また、“テレワーカーの労働力を適切に生かすには、マネジメントが重要である”という思いに至り、2008年9月、株式会社テレワークマネジメント設立。女性はもちろん、地方在住者、高齢者、障がい者も「ネットで働ける社会」を実現することをライフワークとして取り組んでいる。