少しだけ違った角度で物事を見てみる。みんなが見過ごしていたり、気づいていないものにスポットを当ててみる。そして、そこで発掘した新たな価値を世に出して知ってもらう---。こういった、“未来の価値づくり”が僕の仕事の根幹になっています。
大学生のときに、パナソニックのアントレプレナーインターンシップに応募した「ゴーカートのレジャー事業」も、そうした観点で生まれました。この企画が優勝したことで、社内起業の環境をいただき、“未知なる面白いこと”を探して、いろんな人とディスカッションしたり企画立案したりと、ひたすら提案し続ける日々を送りました。すごく恵まれた環境で、ひたすら楽しくて、今でもその充実した経験が活きています。
パナソニックでの1年間を経て、自身のやりたいことに注力するために起業という道を選びました。イギリスのサイトで見つけた「体験ギフト」は、その当時、日本ではあまり知られていなかった。これをぜひ日本で広めていきたいとの想いから、2005年に会社を立ち上げました。体験ギフトは、「やってみたいけどやる機会がない」「昔やっていたピアノをもう一度弾いてみたい」など、体験を通じて“新たな価値”との出会いを提供できる点が最大の魅力です。併せて、「乗馬体験のチケットを甥っ子から贈られて以来、乗馬にハマっています」というような声がダイレクトに届くのも、この仕事の醍醐味です。
振り返ると僕は、自分のやりたいことをやってきていて、それをやるためにどのように稼げばいいのかを考えて動いてきました。仕事も、人生における体験(エクスペリエンス)のひとつとして、できるだけ面白く充実したものにしていきたいということが基本にあります。2年ほど前からは、自由大学という場で、「最も仕事を楽しむためには、自分の仕事は自分で立ち上げること」という講義も行っています。副業でもいいので、自分のやりたいことを仕事にする人がもっと増えてほしいですし、今後は、そのような人たちの起業支援も行っていきたいと考えています。当社の借りているオフィスを、熱意ある起業家たちと“シェア”しているのもその一環。シェアなので、一人きりの起業家でも安く好環境のオフィスで働けるし、僕らも彼らから良い刺激を受けています。
「Good Experience, Good Life.」。僕は、人生はいろいろなエクスペリエンスの集積だと捉えています。食べること、旅すること、もちろん仕事することも。そういう一つひとつのパーツであるエクスペリエンスをより良いものにしていくことができる、と信じて仕事に取り組んでいます。今はまだ価値として認められていなかったり、理解されていないものでも、世の流れは常に変化していくもの。だから、世の中の流れより、少しだけ先を見て仕掛けていきたいと思っています。
はい、好きです。
6歳からずっとテニスをやっていますが、最近はテニスだけに打ち込む時間が取りにくくなりました。大金が手に入ったら、留学などしてとことん練習してみたいです。
いまのところ“鳥肌”はないです。じんわり感動、という感じです。
家族。
プロテニスプレイヤー
身につけさせたいことは特にないですが、人生としては“よく笑うこと”が大切かと。
コミュニケーションのツール。
ラッキーさ。運を引き寄せることも実力のうちだと思います。
渋谷にあるお気に入りのラーメンを食べに行きます(笑)。
特にありません。
1981年生まれ。2004年慶應義塾大学経済学部卒業。大学4年次にパナソニック(松下電器産業)のアントレプレナーインターンシップに応募。約500人のなかから優勝し、松下電器の出資を受けて会社を設立する権利を手にする。1年間パナソニックで勤務した後、独立し、2005年5月ソウエクスペリエンス株式会社 代表取締役社長に就任。体験ギフトの企画・販売を手掛ける。