No.174
株式会社タイミー
代表取締役
小川 嶺さん
きっかけは、高校生ビジネスアイデアコンテストで、3,600件のなかからTOP 20内に選ばれたことでした。その結果に対して、“なぜ優勝できなかったのか・・・”という悔しさとともに、起業への想いを強くしました。
自分で考えたビジネスアイデアをかたちにするため、一度目の起業を大学1年の2017年にしました。その時のサービスは残念ながら頓挫し、メンバーも解散。しばらく普通の大学生活を送っていましたが、何も目的のない時間をむなしく感じ、少しでも有意義な時間の過ごし方ができないかを考えるなかで、「空いた時間を、人手が足りなくて困っているところで働いて使う」ことができるサービスがあったらいいな、と思いつき、現在のタイミーにつながっています。 再びの起業には、以前の失敗の経験からなかなか踏み出せず、そこでまずは、起業家として成功している方に相談しました。そのときに、4つ持っていたアイデアのなかでお墨付きをもらえたのが、「空いた時間で働きたい人」と「人手が足りない人」のマッチングをする「Taimee(タイミー)」の原案。この後押しによって、2度目の起業への覚悟を決め、両親の反対も「1年やってうまくいかなかったら就職する」と約束して、大学2年の時に株式会社タイミーを設立しました。
「Taimee(タイミー)」は、アプリを使った直感的な操作だけで利用できるワークシェアリングサービス。応募も面接も不要で即日報酬というのが支持され、2018年8月のサービス開始から9カ月で、学生を中心に6万人が登録。また、働ける場所(都内)は約1,000箇所あります。このサービスの特徴は、きちんと働く人が正当に評価される仕組みを構築していること。個人の登録データには、働いた先からの評価が蓄積されていき、それがその人の“信用スコア”となります。ドタキャンなどして一度でも仕事の約束を破ると、2度とこのアプリを使えないようになっていますし、いずれは就活に“信用スコア”を活かせるような取り組みも行っていきたいと考えています。
その他、新しい試みとして、無料で旅行できる「ただ旅」という新規事業も立ち上げました。これは、働きながら旅したいというユーザーの希望を叶えるとともに、地方の人手不足問題を解決することを目指しています。まだ正式リリース前ですが、地方自治体やさまざまな人から期待を寄せてもらっているので、より多くの人たちに利用いただけるようにブラッシュアップを続けています。
私にとって働くことは生きがい。この仕事をやっているから、今の仲間たちとの出会いがあり、使ってくれるユーザーさんたちがいて、それらすべてが自分の人生の一部です。人生の時間は限られているので、無駄なことはしたくない。やるからには最速で成果を上げ、どうせなら最年少上場を目指してしっかりとしたビジネスをしていきたいです。一度きりの人生なので、誰かから求められて必要とされることを、仕事としてずっと続けていきたいと思っています。
謎の会社、世界を変える。― エニグモの挑戦[須田 将啓、田中 禎人 著 /ミシマ社]
うちの会社の最初の株主であり、とても尊敬している方の本です。
株式会社タイミー
代表取締役
小川 嶺(おがわ りょう)さん
1997年生まれ。立教大学経営学部4年生(2019年5月時点)。高校の時からインターンをはじめ、リクルート、サイバーエージェントのインターンを経て、試着をするだけで割引になるファッションアプリRecolleを以て2014年に起業。2017年8月に、社名を「タイミー」に変更して再スタート。2018年8月にリリースした「Taimee」は、リリースから9カ月でユーザー数が6万人を超え、導入店舗数は1,000店舗。現在50人のメンバーとともに急拡大を遂げている。
【2019年5月インタビュー】
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