No.180
アディッシュ株式会社
代表取締役
江戸 浩樹さん
自分の考えた事業を、自分の力と責任で主体的にやってみたい。 大学時代に、研究者の道へ進むか、ビジネスの世界へ飛び出すか悩み、最終的に出した結論はこれでした。
東大農学部の応用生命工学課程に進んだため、卒業後はバイオロジーの研究者になるのが一般的なのですが、研究者になるか企業に就職してビジネスに携わるか、大学3年の時に迷いました。ビジネスを選択した場合は、自分で事業を切り盛りしたかったので、さらにベンチャーか、大手商社あるいは戦略コンサルティングファームで迷い、研究者や商社マンとして働く先輩に話を聞きにも行きました。ただ、ベンチャー企業とは接点がなかったので、紹介された会社でインターンをすることに。それが、株式会社ガイアックスでした。約半年、インターンで働いてみた結果、将来的にこの会社で事業を任せてもらえるビジョンが持てたので、ガイアックスへの進路を決めました。
入社3年目までは、思うように成果を出せず試行錯誤の日々でした。ですが、徐々に手ごたえを感じるようになり、そんな矢先に事業をひとつ任され、一年やりきって前倒しで目標の売上を達成して成果を出したことが転機になりました。これが会社から認められ、一から自分で事業を立ち上げてやってみることになり、その時に立ち上げたのが現在のサービスの前身となっています。その後、サービスが順調に伸びて規模も大きくなってきたので、経営戦略の一環として分社化を決定。2014年にアディッシュ株式会社を設立しました。
現在アディッシュでは、『インターネットモニタリング』『スクールガーディアン』『ソーシャルアプリサポート』『フロントサポート』『チャットボット「hitobo」』という5つのサービスの運営を通じて、SNSの監視やネットいじめのパトロールなど、さまざまなネット上のコミュニティーに関わるサポートを行っています。 特に当社は、ソーシャルメディア、アプリゲーム、シェアリングエコノミーなどの、人が多く集まる場を「健全で心地よい場所に」するサポートを得意としており、インターネット上でのつながりから生じる課題解決を主軸に展開しています。例えば、学校や自治体と連携する『スクールガーディアン』では、警察に協力して、いじめなどによる事件化を何度も未然に防げたケースも多いです。そんな時は、この仕事の社会的意義を感じるとともに、やっていて良かったと強く感じます。また、11月1日には、総合PR会社の株式会社プラップジャパンと共同で『ネット炎上リスク診断』というサービスも開始しました。 社会の変遷は激しいので、同じところに留まらず、常に時代に沿った新しい価値を提供し続けていきたいと考えています。
そんな私にとって働くことは、社会に貢献していくこと。仕事や経営には矛盾や問題がついてまわるのが常なので、その矛盾や問題をブレイクスルーして解決させる突破口=「第三案」を信じて、人々が生活するうえで切っても切り離せないインターネットの世界を、健全で必要な情報が行きわたるよう世界規模でサポートしていきたいと思っています。
『 FACTFULNESS(ファクトフルネス)』[ハンス・ロスリング他 著 / 日経BP]
ビル・ゲイツが、2018年のアメリカの大学卒業生の希望者へプレゼントしたという本としても有名です。
内容もとても良いです。
アディッシュ株式会社
代表取締役
江戸 浩樹(えど ひろき)さん
東京大学(農学部応用生命工学課程)卒業後、2004年に株式会社ガイアックスに入社し、Webサイトの企画開発業務に従事。2007年にインターネットやソーシャルメディアにおけるコミュニケーション上の課題を解決するための「インターネットモニタリング事業」「学校非公式サイト・ネットいじめ対策コンサルティング事業」アプリのカスタマーサポート「ソーシャルアプリサポート事業」を立ち上げる。この3事業を分社化し、2014年にアディッシュ株式会社を設立。代表取締役に就任(現任)。
以来、インターネット上のリスク対策サービス、SNS運用支援、チャットボットの開発運営などを展開する。海外事業として2011年に現在のadish International Corporation をフィリピンに設立、国内だけでなく海外展開にも力を入れている。
【2019年11月インタビュー】
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