新しい資格、新しいスキル、新しいキャリア。 株式会社 オデッセイコミュニケーションズ

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Topics リレーエッセイ

No.184

あなたにとって、
「仕事・働くこと」とは?
リレーエッセイ

人生の羅針盤を届けるために

株式会社manebi 
代表取締役CEO
田島 智也さん

「生きる勇気が湧きました」。
自分たちが作ったサービス『派遣のミカタ』を利用した人からいただいた言葉。この言葉を聞いた時、これまで試行錯誤して頑張ってきたことが報われた気がしました。

大学時代、何がやりたいのか、自分の価値とは何なのか、答えが出ないままに過ごし、就職活動にもあまり前向きになれませんでした。そんな折、たまたま参加した講演会でワタミの渡邊美樹CEOやオウケイウェイヴの兼元謙任会長といった起業家の話を聞いて感銘を受け、最終的にオウケイウェイヴ1社に絞って就活しました。結果は残念ながら不採用。ただ、最終面接で、未来に向けてのビジョンや自分がなすべきことを全力でプレゼンしたところ、そこまでビジョンがしっかり固まっているなら自分でやってみたほうがいい、というアドバイスを受け、そこで初めて今まで選択肢になかった「起業」について考えるようになりました。

いきなりの起業はハードルが高かったので、保険会社に入り経営者向けの営業に8カ月従事。多くの経営者層や税理士に会って話す機会を得た後、まずはWebデザインの会社を立ち上げました。その頃から、自分が刺激を受けた起業家のような、“かっこいい大人を増やしたい”という想いが強くあり、その想いをWebデザインの仕事の縁で仲良くしていたRaycopの日本支社長だった平石(現COO)に話したところ、エンジニアのフング(現VPoE)を紹介され意気投合。そして、2013年8月に彼らと株式会社manebiを設立しました。最初はeラーニングのサービスをCtoCで行っていましたが、3年目に恩師から「君のサービスは派遣業界に必要とされているから手伝ってほしい」と声をかけてもらい、これまで培ったeラーニングシステムを派遣業界の課題解決に使えるよう開発したのが『派遣のミカタ』です。

『派遣のミカタ』は、派遣会社向けのeラーニングサービスです。教材は3000レッスン、対応業種は多岐に渡り網羅。人材派遣会社では、労働局の派遣法に沿った人材教育の報告書を提出しなければならないのですが、派遣スタッフのキャリア計画から労働局への報告データ作成までを一気通貫してできることがこのサービスの強みです。現在では1000社以上に導入いただいており、高いクオリティのものを格安で提供できているのが選んでいただける理由だと思います。
その他に、『playse web面接』『playse eラーニング』といったサービスも展開しています。現在、対面での面接が難しいため、オンラインで大人数向けの会社説明会から採用面接まで実行できる『playse web面接』の問い合わせが非常に増えており、今後さらにリモート採用と教育需要が増えるのではないかと考えています。 さらに、『警備にミカタ』という警備業界初のeラーニングサービスも3月に開始したばかりです。今後、eラーニングシステムとリモート採用システムを活かし、「自分らしく輝くためのプラットフォームをつくる」というビジョンの実現を目指したいと思っています。

働くうえでのポリシーは「大志を抱く」こと。自身が何を求め、どんなことを実現したいのかを考え続け、それを諦めなかったから、現在の場所に辿り着けました。そして、何より「人との出会い」が自分を導く羅針盤になってくれました。そんな私にとって働くことは人生そのもの。全ての人がみんな自分だけの羅針盤を持って、1人ひとりが本当に輝ける場所を発見できるようなお手伝いをしていきたいと思っています。

Q&A

仕事にまつわる
10問アンケート

現在の仕事に対する満足度は?
現在、やりたいことの実現のために100%の力は注いでいるけれど、満足度は50%。おそらく、一生現状に満足することはないと思うので、さらに上を追求し続けると思います。
一生困らないほどのお金が手に入ったら、仕事以外にやりたいことは?
まだ見たことのない国や文化を見て回りたいです。当社のミッションが「世界縁満」で、結局私自身の想いもそこにあるので、何故争いは絶えないのか、人の間に良い縁を紡ぐためにはどうすればいいのか、世界を歩いて探究したいです。
仕事で、“鳥肌が立つほど感動した”ことがありますか? それはどんなときですか?
サービスを使ってくださった方から「とても使いやすい」「頼りになります」といった言葉をもらうと、嬉しいですしやりがいにつながります。
あと、社員が「この会社が好き」「入って良かった」と言ってくれたり、入社当時と比べ人が大きく成長したところを見られるのはとても幸せです。最近は、リファラル採用をしていて、昨年は15名採用したうち、身内の紹介が10名。人と人のつながりが、この会社に良い影響を与えてくれていることを実感しています。
仕事より大切なものは?
家族。
子供の頃になりたかった職業は?
幼稚園の頃は、ウルトラマンになりたかったです(笑)だから今も宇宙に興味があります。
あなたの子供に、仕事のためにどのようなことを身につけさせたいですか?
(※ 子供をお持ちでない方は、いると仮定してお答え願います)
人生を豊かに生きるための考え方。幸せな人間関係の築き方。
あとは、早めにビジネスの体験をさせてあげたいですね。お小遣いの代わりに資本金を渡して、どうやって増やすかなどを自分で考えてもらうといいかもしれない。
あなたの仕事にとって、パソコンはどんな役割を果たしていますか?
もう一つの脳であり、コミュニケーションツール。
自分で記憶しきれないものを記憶してくれるもの、伝えきれないことを部分的に補填してくれるもの。
仕事で成功するために、もっとも大切なものは?
稼ぐためではなく、使命や志のために、目的を定める。
そして、その目的のために生きる。
今、1時間だけ自由な時間があったら、何をしたいですか?
コーヒーを飲みながら、ゆっくり考える時間をとりたいです。
最近読んだ本で、仕事に役立ったのは?

『アフターデジタル オフラインのない時代に生き残る』[藤井 保文、尾原 和啓 著 / 日経BP]

今日本で考えられているIT事業は、先進的な国の5世代くらい前のもの。この本では、IT先進国の事例を解説していますが、現在の我々のITに対する考え方や価値観とは全然違うので、これを知っている経営者とそうでない経営者では、事業の構築の仕方がだいぶ違ってくると思っています。

就活中の学生へ向けて

いま、学生に戻れるならどんな経験をしておきたいですか?
学生起業。
起業するつもりがない学生も、学生起業家に関わっておいた方がよいと思います。社会に出た時のスタートダッシュが違ってきますし、学生のうちなら、失敗を恐れずいろんなことが試しやすいので。
社会人スタートを良いものにするために、学生時代に身につけておきたいスキルとは?
人間関係の構築能力。全ては人間関係で成り立っている。何か素晴らしい能力があっても、それを使って仕事をするときには必ず誰かに向けて、誰かとともに、人と関わっていくことになります。
不安や困難に直面したときの対処法は?
客観的に起こった事実を整理し、それについて具体的にどんな行動を起こすべきか考える。
それでも上手くいかない時は人に会って相談する。あるいは、誰かの相談に乗る。そうすると、自身の問題が客観的に見えたり、解決の糸口が見えたりする。
困難な時は、誰しも自分よがりになって思考が縮こまっているので負のサイクルがはじまってしまう。他人の相談に乗るというのは利他的な行動なので、結果的に心が晴れ、思考がクリアになって、色んなアイデアも出てきやすくなります。
「パソコンスキルがあること」は、採用に有利になると思いますか?
有利になります。誰でもパソコンを使って仕事をしているので必要なスキルですし、日本は大きくIT人材が不足しているので。

株式会社manebi 
代表取締役CEO
田島 智也(たじま ともや)さん

Profile

1986年生まれ、日本大学生産工学部卒業。12歳の時、父が他界し家業が倒産。その後母の背中を見て育ち、親への恩返しの想いと就活中に出会った経営者への志に触れ23歳で起業。2010年1月クリエイティブ企業を共同創業、共同代表に就任。2013年8月株式会社manebiを創業、代表取締役CEOに就任。2016年にスタートした派遣業界特化のキャリア形成支援プラットフォーム 「派遣のミカタ」は業界で日本No.1のシェアを持ち、パッションリーダーズアワード2016準大賞を受賞。ダイヤモンド社「ザ・ファーストカンパニー2017」の30社に選出。日経BP社「続 日本のベストベンチャー15社」に選出。目標は一人ひとりが自己実現するために、個人のキャリア形成に寄与するエコシステムを構築し、世界一のHeart Tech Companyになること。

【2020年3月インタビュー】

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