「仕事」というのは、社会性のある生き物の間で考えられる一つの役割であると思う。生き物は、そこに存在しているという時点で、十分な存在価値と役割をすでに持っているが、通常、人々はなんらかの仕事をもって社会のなかの一構成員となって暮らしている。それは、より大きな世界を支える「点」の役割として非常に重要なことだと思う。一つ一つの「点」の存在が充実して、適性と才能を十分に開花して発揮していれば、より良いバランスのとれた社会が形成されていくのではないかと感じる。
そんななかで、わたくしにとっての伴侶動物に深く関わるこの仕事は、強烈なモチベーションのもとに勝ちとったというものではなく、むしろ、幼少時からの生活のなかで当然の存在だった伴侶動物のありかたや関わり方、そして存在の重要さを再確認し、自然な流れのなかで両親から受け継いだものである。
最近になって、この仕事は文化・芸術などと同様に、100年先の「人間の生活の質」をも変え得る非常に重要な分野であることに気づき、なかでも、人間形成期の動物の存在の重要性に気づき、責任の重さを感じている。
はい。
あります。仕事に関係のない、また、社会的な地位や性別・年齢に関係のない“交流を図るような試み”をしてみたい。ただ、やはり先に仕事に関わった夢を実現させてしまいそう‥。例えば、犬たちのリタイアメントホームとか、それにかかわる人間の流れを含めて、実現させてみたい。
現代科学と理論だけでは説明がつかないのですが、「動物と人」と 「人と人」(どちらとも限らないのですが)、との“生命体のエネルギーの存在”と“つながり”を感じたとき。例えば、動物が亡くなる際に、通常であれば一堂に会することの不可能な人が集って看取ることがあったり、自分の伴侶動物のお別れの瞬間が明確に感じられるときなどの、“どのような生命体もつながりをもっている”と感じたとき。
うーん・・・。愛する人と動物、物事の流れかな?
獣医師。その後に漫画家。そして再び獣医師。
身につけさせたいというか、知って欲しいのは、「愛情深さ」「創造の歓び」「生き物の生き続けている理由」。
たぶん、なくてもできるけれど、ないと非常に困るもの。
大丈夫(少し不便だけど)。
真摯さ(本当にどうしたいのか?を知っていること)。そこに到達する手段を知っていること。そして、それを実現する力のあること。
『成功者の告白 - 5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語-』
[神田昌典 著/講談社
『Compassion Our Last Great Hope』 (人と動物の絆についての本)
[Leo K. Bustad 著]
『言い難き嘆きもて』
[大江健三郎 著/講談社]
1963年12月東京生まれ。
1990年、日本大学農獣医学部卒業(獣医師免許取得)。
日本獣医畜産大学臨床病理学教室にて3年間研修後、1993年より赤坂動物病院勤務。
現在、副院長としてBond Centerd Practice(絆中心の医療)を中心とした伴侶動物医療の臨床現場に従事。「犬の気持ちがわかる本」(ナツメ社)など著書も多数。