働くということは、自分の働きによっていかに会社の価値=真の時価総額を高めることができるか、ということだと思います。そのような働き方をするのは生半可なことではありませんし、寝ている時間以外はすべて注ぎ込む覚悟が必要です。しかしそうすることで、経営感覚を働くなかで磨くことができるのです。そして、そこで大切なのは最初にダッシュをかけること。1日16時間仕事をして、普通の人が10年かかることは3年で、3年かかることは1年で、1年かかることは3カ月でこなし、私も独立を果たすことができました。
弊社の株主企業の副社長によりますと、社員には会計の言葉でいう「簿価の人」と「時価の人」がいるといいます。オンリーワンの付加価値をもつ「時価の人」はいくらでも高値がつくが、付加価値のない「簿価の人」はコストになってしまう。「時価の人」になること、自分の価値を高めることは、いうまでもなく難しいことです。
しかし今は、ヤル気さえあれば男女に関わらずいくらでも大きな仕事が巡ってくる時代です。柔軟性の高い女性にとってとても働きやすい時代とも言えます。広い視野をもち、恐れず突き進んでいけば必ずイキイキできる場所にたどり着けるのです。
そんな女性を応援し、女性とその家族が豊かさを感じる社会に貢献していくこと、これがひとりの経営者となった今の私の“働くということ”なのです。
今までのなかで一番好き。
投資事業と海外旅行。
普通では絶対にできないと誰もが思っていることを実現したとき。
家族。
ピアノの先生。
度胸と根性と、あくなき好奇心。
欠かせないビジネスツール。
万年筆と電卓で対応する。
絶対あきらめない心とチャレンジ精神。
『日本電産 永守イズムの挑戦 -すぐやる 必ずやる 出来るまでやる-』 [日本経済新聞社 編/日本経済新聞社]
(日本電産・永守重信社長の経営哲学を取材し、まとめた一冊)
1961年生まれ、京都府出身。本名は藤井道子。関西学院大学卒業後、株式会社ポッカクリエイト専務取締役、タリーズコーヒージャパン株式会社 副社長等を歴任。「カフェ・ド・クリエ」の企画・立ち上げや、タリーズコーヒーの立ち上げとチェーン展開を担当。2000年3月に21LADY.COM株式会社(現21LADY株式会社)を設立。
2001年シュークリーム専門店「CHOU FACTORY」を運営するグループ会社、株式会社リテイルネット設立。2002年株式会社 洋菓子のヒロタをグループ子会社化。同年英国式パブ「HUB」を運営する株式会社ハブに株式会社加ト吉と共同出資し、社外取締役に就任(2002年~2009年)。