2024.05.09
ビジネスにおける意思決定の精度を上げるために求められる「データ分析力」。ただ、どのようにして身につけていけばいいか、いまいちピンときていない方は少なくないでしょう。
ITスクール株式会社ソフトキャンパス仙台校で現役インストラクターとして活躍する佐藤奈実さんに、データ分析スキルはどのようにすれば身につくか、現場の実体験を踏まえて寄稿いただきました。
寄稿者
ITスクール
株式会社ソフトキャンパス
インストラクター 佐藤 奈実
私、佐藤奈実はインストラクターとしてMOS対策をはじめ、さまざまな資格対策の授業を担当しています。ワードやエクセルなどのマイクロソフトオフィス製品を使用したデータ処理がITスキルとして欠かせないものになって久しくなり、ワードやエクセルが使えると証明するMOSは時代が求める必携の資格として浸透していると感じています。スクールの立場としても「ITを使いこなすならMOSは取得しましょう」と胸を張って伝えていますが、果たしてMOSだけで十分でしょうか。
仕事で求められるITスキルは日進月歩といえるもので、特にここ数年は「もう一歩先、データを活用できるスキルを身につけるべき」と感じています。エクセルであれば単に「使い方がわかる」だけでなく、「何のために使うのかがわかる」というレベルです。ただデータをテーブルにして並べ替え、なんとなくグラフにして終わるだけでなく、目的を持ったビジネスデータとして扱えることが大切なのです。
「ビジネスデータを扱う」といっても、多くの人は具体的に「どうやって」といった手法・方法が頭に浮かなばないのではないでしょうか。私はビジネス統計スペシャリストを学習することがとても有効だと考えています。マンツーマン授業を行った受講生の方で、ビジネス統計スペシャリスト「エクセル分析ベーシック(基礎レベル)」を取得した実例を紹介します。
受講生の方(以下、Oさん)は薬剤師として働いており、患者様から収集した薬の効能についてのアンケート結果(エクセルデータ)を分析したいとお考えでした。「ただエクセルを操作するのではなく、分析の根本から理解したい」という思いもあったことから、結果としてOさんの要望とビジネス統計スペシャリストの学習内容が非常にマッチしたのです。知識を実業務に活用できたうえに資格取得まで達成でき、大変喜ばれました。
実は授業を担当した私自身は文系出身で、統計といえば数学……という意識がありましたが、ビジネス統計スペシャリストは問題なく習得できました。難しい計算は関数を入れればエクセル上で済み、どのような場面でどのような数式や関数を使うかわかれば分析できます。ビジネス統計スペシャリストの公式テキスト『Excelで学ぶビジネスデータ分析の基礎』は非常に理解しやすく、「この場面ではこの集計を使う」と進むため、すっと頭に入ってくるはずです。
MOSを取得したあとのスキルとして「エクセル分析スキル」を学び、理解し、取得することは非常に有用だとあらためて感じています。MOSのその先のスキルとして、ビジネス統計スペシャリストをお薦めします。